紋別市上水道の水道水が出来るまで

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上水道の原水 渚滑川について

記念橋上流

紋別市上水道の原水は渚滑川の表流水です。渚滑川は滝上町と紋別市をまたがる1級河川です。また、天候状況に大きく左右されるため、季節ごとに様々な対策を施し、渚滑川の水(原水)を安定供給しています。これからその実例を紹介していきます。

※以後、渚滑川の水を「原水」と呼びます。

渚滑川の春(4月~5月)

渚滑川の河川状況4月ごろ

4月は雪解けの時期です。暖かくなると積もっていた雪が溶けだし、溶けた雪は川に流れ込み増水し、土砂も運び河川を濁らせます。融雪期は河川や取水状況を適宜確認しています。状況によっては取水口の泥を重機で除去したりしています。
また、原水水質も変化しやすいため、採水して水質を調査しています。

汚泥搬出状況
図1 取水口の泥上げ(重機)
汚泥搬出状況2
図2 取水口の泥上げ(重機)

渚滑川の夏(6月~9月)

渚滑川の夏

夏場に最も警戒するのは雨です。近年では渚滑川上流部で局地的な大雨がで発生しています。雨の降り方や時間によって水質状況も刻々と変化していくため、天気予報、降雨情報、河川水位情報などを常に確認しつつ原水の安定供給を心がけてます。雨で取水口付近に土砂がたまることもあるので図1.図2のように重機で取り除くこともあります。
雨以外にも夏場は水温が上昇するため、原水の臭気が悪化するので、取水口で原水を採水しながら観察しています。

大雨時の渚滑川
図3 平成28年8月の大雨の渚滑川(ウツツ橋付近)
大雨時の取水口
図4 平成28年8月の大雨時の取水口付近

渚滑川の秋(9月~11月)

渚滑川の秋

秋は夏場のような雨は多くないですが、大雨には注意しております。この時期は落ち葉が川に流れてきて、取水を閉塞させることがあります。そのため取水口のスクリーンの前に仮設の網を設置して、閉塞させないようにしています。落ち葉が落ち着いた頃から厳しい冬に向け、冬囲いを行います。

通常時
図5 通常時
仮設のあみ2
図6 仮設の網

渚滑川の冬(12月~3月)

渚滑川の冬

左図は冬囲いをした渚滑川の取水口です。この時期は原水水質は良好で、夏場に比べ安定しております。しかし、冬季は河川で発生したアイスジャムが取水口を閉塞させる恐れがあるため、点検しています。※アイスジャムで取水が詰まった時は重機で除去することもあります。
このように厳しい冬を乗り切ります。

※ アイスジャムとは、冬の寒さが厳しい寒冷地の河川で、川の中にできる氷のことをいいます。

渚滑川のアイスジャム発生状況
図7 渚滑川のアイスジャム発生状況
アイスジャムによる取水の閉塞状況
図8 アイスジャムによる取水の閉塞状況
アイスジャム除去状況
図9 重機によるアイスジャムの除去
図10 令和6(2024)年 2月20日 アイスジャム流出状況
図10 令和6(2024)年 2月20日 アイスジャム流出状況

濁った原水を透明にするには?

原水が濁った状況でも常に透明な水道水を安定供給しなければなりません。そのため浄水場では原水の水質を測定しながら、濁質を除去する薬品(高塩基度ポリ塩化アルミニウムと苛性ソーダ)を調整しています。その状況をジャーテストという試験方法で適正な薬品量を選定します。
上図の写真は、ジャーテストの作業工程をコマ送りにした写真になります。
1枚目 濁度200度の原水 
2枚目 フロック形成時
3枚目 沈降状態
4枚目 浄水

沈殿池汚泥堆積状況

高塩基度ポリ塩化アルミニウムと苛性ソーダが適正に注入されると大量の汚泥が沈殿池に溜まります。左図は、沈殿池に溜まった汚泥の写真です。溜まった汚泥は定期的に清掃を行います。清掃時に排泥した汚泥は天日乾燥床に堆積し、充分に乾燥した後、産業廃棄物として処理します。
沈殿池を通過した後、次亜塩素酸ナトリウムで滅菌し、砂ろ過池で目に見えない微細なごみを捕捉しのち各家庭に上水として配水されます。

水道水は、蓄積された技術と経験をもとに、 24時間365日どんな時でも、安定した水道水の供給に努めています。 市民の皆様も安心して水道水をご利用ください。
透明な水道水

※ 掲載されている写真は花園浄水場で撮影、編集されたものです。

お問い合わせ

水道部/浄水場

電話:0158-23-4624

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