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平成29年所信表明

平成29年第2回紋別市議会定例会の開会に当たり、4期目の市政執行に臨む私の所信を申し上げ、議員の皆様並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私は、この度の市長選挙におきまして、無投票での再選という結果を受け、引き続き、紋別市長として、市政を担わせていただくこととなりました。

私は、これまでの3期12年間、市民の目線で、市民の声を聴き、市民の皆様と力を合わせて共に行動することを基本に、産業基盤の強化、安心な暮らしの確保、教育環境の充実などに全力で取り組んでまいりました。

そのような中、地域医療の崩壊や東京直行便の存続の危機など、紋別の将来を根本から揺るがしかねない重大な課題に直面し、薄氷を踏む思いを幾度となく経験してまいりました。

それらの試練を乗り越えることができましたのは、市議会議員の皆様、市民の皆様の深いご理解と力強いご支援、温かい励ましの賜物であり、共に知恵を出し合い、力を合わせて前に進むことが、未来を切り拓く大きな推進力を生み出すと改めて確信いたしました。
  
今、4期目を迎えるに当たり、私は、これまでの3期12年の延長としての4年間ではなく、私の目指す「希望と感動のまちづくり」を確実に実現していくための4年間と位置づけ、年齢や性別、障害の有無や国籍などにかかわらず、このまちに暮らす誰もが活躍し輝くことのできるまちづくり、心豊かに幸せを実感できるまちづくりを進めるとともに、多くの先達が苦難の末に築き上げてきたかけがえのない私たちの愛する「ふるさと紋別」を次の世代へと確実に引き継いでいくため、私の持てる力の全てを市政の場に投じる決意であります。

このまちの未来を切り拓くため、引き続き、皆様のご理解とご協力を賜りますよう、重ねて心よりお願い申し上げます。

4期目の市政執行に当たりましては、社会情勢の変化などに的確に対応しつつ、中長期的な展望のもと、「将来にわたる産業の持続的な発展」、「このまちに暮らす人々の安心な暮らしと快適な生活環境の確保」、「若い世代や次代を担う子どもたちが未来への希望を抱くことのできるまちづくり」をはじめ、地域の特性を活かした交流人口の拡大を目指す地方創生の取組など、各分野での施策を展開してまいります。

以下、特に重要な課題の解決に向けた基本的な視点・方向性につきまして、改めて表明させていただきます。


まず第一に、「力強い産業が市民の暮らしとまちの持続的な発展を支える」という視点であります。

まちづくりの基本は、市民の皆様が心豊かに日々を過ごし、暮らしに安心と潤いを実感できるまちとすること、また、未来へ向けて更なる可能性や魅力を感じられるまちとしていくことであります。

そして、市民の暮らしを守り、まちの持続的な発展を支えるものは、安定した雇用の場を提供し、地域に賑わいと活力を創出する足腰の強い産業の存在であります。

本市は、豊かなオホーツクの海、山、大地からの自然の恵みを活かし、農林水産業や水産加工業を基幹産業とし、発展してまいりました。この間、多くの経営者は、自らの知恵と勇気を発揮し、人知れず努力を積み重ね、国内外における厳しい経済競争の荒波を乗り越え、このまちに経済的な安定と繁栄の礎を築かれております。

しかし、産地間競争の激化に加え、食品の安全性や衛生管理体制、環境への配慮など、各分野において国際基準が厳しさを増す中、農林水産業を取り巻く経営環境は、決して楽観できるものではなく、これまで以上に、生産基盤の強化や収益力の向上対策、安全・安心な紋別産品のブランド化、海外も視野に入れた流通経路の拡充の取組を一層推進するなど、新たな成長と発展に向け、他に負けない更なる競争力を身につけていくことが急務であると強く感じております。

将来にわたり、本市経済の牽引役として揺るぐことのない強靭な農林水産業を確立していくため、今後ともハード・ソフト両面にわたる様々な取組を積極的に推進してまいります。

さらに、持続的な経営を図るためには、そこで働く担い手を安定的に確保することが不可欠であります。

本市では、中国や東南アジア諸国から300人を超える外国人が技能実習生として市内に居住し、産業技術を学び、同時に産業を支える一市民として活躍しております。

全国的に人口減少が進む中、担い手の確保は、地方都市であるほど大きな課題であり、今後とも、民間団体による技能実習生の受入に対して、市としても積極的に支援するとともに、国内外からの有能な人材の確保に努めるほか、国や道、近隣町村、民間事業者などとの連携を強めながら、地域において、自ら必要な人材の育成を目指してまいります。

また、近年、度重なる自然災害等により、加工原魚不足が深刻な水産加工業につきましては、海外からの原料確保の可能性などを含め、様々な対策により、水産加工業の振興に努めてまいります。


第二に、「安全・安心な暮らしと快適な生活環境を確保する」という視点であります。

市民の皆様が、心豊かに安心してこのまちで暮らし続けるためには、多様な生活様式や家族構成等に応じて、医療、介護、福祉、子育て支援などのきめの細かい生活支援サービスを受けられることが何よりも大切であります。

特に、市民の尊い命を守り、安心な暮らしを支える原点である医療の充実は、幼い子どものいる子育て世帯、お年寄りや障害のある方々、勤労者の皆様など、全市民の最大の願いであり、私の最重要課題であります。

西紋別地域のセンター病院である広域紋別病院では、常勤医師の増員や最新の医療設備を導入し、着実に診療機能は向上しており、地域医療は再生しつつあります。

しかしながら、市民の皆様が望まれる医療ニーズに対応し、心から安心できる診療体制を構築するためには、医師や看護師など、更なる医療従事者の確保が不可欠であり、医療の再生に関して、私は、今後とも決して気を緩めることなく、広域紋別病院と連携し、全国の関係機関に対する医師派遣の要請活動に臨んでまいります。

さらに、道立紋別高等看護学院の早期の移転建替を実現すべく、地元選出道議とともに、北海道に対する要請活動を力強く展開することはもとより、必要に応じて具体的な整備手法を提案してまいります。

医療従事者の増員等による広域紋別病院の診療体制の強化、そして、道立紋別高等看護学院の早期の移転建替、私はこの2つを地域医療の再生に向けて、最優先に取り組むべき課題と位置づけ、「地域の命は地域で守る」「救える命を確実に救う」という信念のもと、最大限の努力を傾注してまいります。

また、いつまでも健康で明るい人生を送っていただくためには、医療を核として、保健、介護、福祉が密接に連携する支援体制が重要であります。地域包括ケアシステムの確立や成年後見センターの設立を推進するなど、市民一人ひとりが、住み慣れたこのまちで安心して暮らし続けられる環境づくり、福祉関係団体や市民が共に支え合い、心の優しさが通い合うまちづくりを一層進めてまいります。

さらに、地域の人口減少や少子化の流れに歯止めをかけるためには、子どもを産み育てやすい環境をつくることが重要であります。

若い世代が出産・子育てをためらう理由としては、出産・育児に対する直接的な不安とともに、経済的な負担の重さや育児と仕事の両立の難しさが大きな要因として挙げられると思います。

若い世代の子どもを産み育てたいという想いを応援するため、引き続き、育児負担の軽減や子育てと仕事の両立に向けた取組を推進してまいります。

一方、安全・安心な暮らしを確保するためには、都市機能や日常生活における利便性を持続的に保ち、快適な生活環境を創出するという視点も重要であり、長期的かつ計画的に、都市機能の集積やコンパクト化を図るなど、効率的な都市基盤整備を進めていくことが必要であります。

そのため、商業施設や医療機関、金融機関などの都市機能が集中する中心市街地への定住促進を図るべく、まちなか市営住宅の整備を推進してまいります。

また、旧広域紋別病院跡地につきましては、公共施設の移転建替、さらには民間の生活利便施設を誘導するなど、地域の活性化につながるよう、計画的に整備を進めてまいります。

そのほか、生活環境や防犯上における悪影響が懸念される廃屋、空き家等につきましては、除却をはじめとした総合的な対策を講じてまいります。


第三に、「子どもたちの豊かな心と無限の可能性を育み、未来へつなぐ」という視点であります。

成長過程にある子どもたちには、困難に直面したときに立ち向かい乗り越えられる逞しい精神力と忍耐力、社会や時代の変化に柔軟な対応ができる知識や能力、社会的に弱い立場にある方への労わりや優しさを育むことが大切であり、それらを学び、身につけていくためには、確かな教育と良質な環境が不可欠であります。

私は、子どもたちが、小、中、高校への各成長段階において、一貫して学習やスポーツ・芸術文化活動などに意欲的に取り組み、一人ひとりが個性を磨き、秘めた可能性を高めていくことができるよう、学校、家庭、地域社会と一体となって、基礎学力の向上や課外活動への支援など、教育環境の一層の充実に努めてまいります。

同時に、心身に障害のある子どもたちが、安心して学び、楽しく充実した学校生活を送ることのできる支援体制を確保することが重要であります。子どもたちの障害の状況などに応じて、きめ細かな特別支援に取り組むとともに、幼児療育センターにおきましては、移転建替による施設機能の強化と専門機関との連携による療育支援体制の充実を図るなど、子どもたちが将来に向かって逞しく成長していくことをしっかりとサポートしてまいります。        

また、少子化による高校入学者数の減少に伴い、管内の高校における学級数の見直しが関係機関において行われております。

申し上げるまでもなく、紋別高校は、地域の未来を担う人材育成の場として、大変重要な役割を担い、本市にとってなくてはならない教育機関であり、これまでも、学力向上や資格取得を促進するための環境整備や経済的支援をはじめ、部活動強化に向けた有能な外部指導者の招聘、生活・通学面を支えるための通学バスの運賃補助など、各方面において、紋別高校の生徒に対する支援に取り組んでまいりました。

今後とも、西紋別地域の拠点校としての機能性を一層高め、生徒や保護者に選ばれる地元高校づくりに向けて、紋別高校に対する多様な支援策を展開してまいります。

一方、近年、東南アジア諸国をはじめ、諸外国との経済的な結びつきが一層強まり、若い世代においても国際感覚を身につけていくことがこれまで以上に求められていることを踏まえ、市内各校と連携し、お互いの文化の違いや価値観を学び合う教育環境の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

さらに、年齢や性別などにかかわらず、多くの市民がスポーツや芸術・文化に触れることは、日常生活に生きがいと潤いを与え、地域に活力と豊かな創造力をもたらします。

市民の皆様が、多様なスポーツ、芸術・文化活動に積極的に取り組むことができるよう、運動公園や(仮称)総合研修センターなど、各種施設の整備を進めるとともに、プロスポーツや一流の芸術文化に触れる機会の充実に努めてまいります。


そして第四に、「交流人口の拡大により、地域の活性化を促進する」という視点であります。

本市は、冷涼で穏やかな気候、雄大な自然環境や四季折々の風景、豊かな食資源などに恵まれ、自然災害も少なく、首都圏と直結する航空路線を有しております。これらのことは、このまちで暮らす私たちにとりましては、ごく当たり前のことであり、日常生活の中で特別に意識することは少なかったかもしれません。

私は、市長就任当初から、本市の特性を活かし、交流人口の拡大による地域の活性化を政策目標に掲げ、これまで、東京直行便の利用拡大とも併せ、大学や実業団などのスポーツ合宿や音楽セミナーの招聘、お試し暮らしなどの二地域居住の推進、観光客誘致の取組などを積極的に展開し、その取組の中で、本市の有する特性や強みというものを再認識してまいりました。そして今、この地域の持つ潜在的な価値や秘めた可能性を、改めて強く実感しております。

近年は、短期移住やキャンパーといった滞在型観光客や外国人観光客など、本市を訪れる方々も年々増加傾向にあり、今こそ、戦略的かつ大胆に取組を進め、国内はもとより海外からも人を呼び込み、地域の活性化につながる流れを加速させていく絶好の機会であると考えております。

そのため、多様な視点や新たな発想、これまでにない多角的な手法により、国内外の多くの方々に本市ならではの魅力を一層発信し、「避暑地紋別」としての認知度の向上や市内への投資の促進に努めるとともに、外国の方々を温かく迎え、安心して来訪できる地域づくりを推進するなど、更なる取組を展開することで、観光の産業化が促進され、その恩恵が市内経済に幅広く浸透し、地域を活性化させていく「交流人口の拡大が生み出す経済の好循環」へとつなげてまいります。


以上、市政執行に当たっての基本的な視点と主要な方向性について申し上げました。

市民の皆様が安心して幸せに日々を送ることができるよう、市役所職員は市民の公僕として、日頃から不断の努力を積み重ねていかなければなりません。

しかし、地域社会を取り巻く環境が目まぐるしく変化し、少子高齢化の進展や先行きが不透明な時代を迎える中、様々な課題に的確に対応していくためには、民間の知恵と機動力、住民の皆様との連携や協力関係が不可欠であります。

民と官の双方が、それぞれの強みや能力を尊重し合い、その力を結集し、最大限に発揮していくことこそが、豊かで活力あるふるさと紋別を築き、輝ける未来を創造していく道であると、私は確信しております。

幾多の困難に直面することは覚悟の上ではありますが、これからも、議員の皆様、市民の皆様と心をひとつに、力を合わせ、一つひとつ課題を克服し、市政の更なる進展に全力で取り組んでまいりますので、皆様の変わらぬご理解とご協力を賜りますよう心よりお願い申し上げ、私の所信表明といたします。

紋別市役所
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