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平成25年所信表明

平成25年第2回紋別市議会定例会の開会に当たり、3期目の市政執行に臨む私の所信を申し上げ、議員の皆さん、並びに市民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。


私は、この度の市長選挙におきまして、市民の皆さんをはじめ、各方面からの温かいご支援を賜り、引き続き市政の舵取りを担わせていただくこととなりました。皆さんのご支援に、改めて心から感謝を申し上げます。

これまで2期8年にわたり、私は、「いのちを守ること」、「人を育てること」、「人の心を大切にすること」を政治信条とし、地域医療の再生をはじめ、産業の生産基盤の整備や、オホーツク紋別空港を核とした交流の拡大など、紋別の発展、そして市民が安心して暮らせる環境づくりに全力で取り組んでまいりました。

また、この度の選挙におきましては、これまでの歩みをより確かなものとするため、広域紋別病院の一層の充実を基本とする「地域医療の再生」、中心市街地の目指すべき将来像を示す「まちづくりビジョン」を実現する「中心市街地の再生」、オホーツクタワーをはじめとする港南地区施設のリニューアルや、エンターテインメント性を取り入れた新たな観光の展開など「観光の再生」を強く訴えてまいりました。

そして私は、この選挙戦を通して、多くの市民の皆さんの声に耳を傾ける中、ふるさと紋別を心から愛する気持ちと、将来を担う子どもたちに、明るい未来を引き継いでいくまちづくりへの期待感に、今こそ、市民の皆さんと心をひとつにして、力を合わせ、私が目指す「希望と感動のまちづくり」を確固としたものにしていかなければならないと、決意を新たにいたしました。

また、三度、市政を担うに当たり、常に市民の目線で、市民の声を市政に、公平公正な市政運営を基本とする「市民本位の市政」を一層徹底するとともに、これまでの経験を活かし、刻々と変わる時代の変化を的確に読み取りながら、立ちはだかる困難に、時機を失することなく果敢に立ち向かう「攻めの姿勢」で、しっかりと紋別の舵取りを行ってまいりたいと考えております。

3期目の市政執行におきましては、まちの将来の方向性を定めた第5次紋別市総合計画に掲げる施策の大綱に基づき、各分野の施策展開を図ってまいりますが、以下、特に重要な課題につきまして、その基本的な考え方や方向性を改めて表明させていただきたいと存じます。


まず第一は、市民の皆さんが「安心して暮らせる街づくり」です。

人が生まれ、育ち、暮らし、生涯を住み慣れたこの地で終えることは、市民の誰もが願うことであり、その環境を整えることは、市民の生命、財産、安全を預かる者として、重要な責務であります。

私は、市民の安心は、何よりも「医療」から始まるとの強い思いで、これまで「地域の命は地域で守る」ことを最優先に取り組んでまいりました。

その結果、一次救急医療を担う休日夜間急病センターの開設や、近隣医療機関と連携した脳疾患・心疾患患者の直接搬送体制を構築するとともに、西紋別地域のセンター病院として、広域紋別病院が新たなスタートを切ることができました。

そして、今、平成27年度の供用開始に向け、北高跡地への移転新築工事が始まろうとしている広域紋別病院では、医療を提供する側も受ける側も、利用しやすい環境を作ってまいりたいと考えております。
医師の確保に向け、企業団とともに、着実に道筋をつけていくことはもとより、喫緊の課題である常勤の循環器医師の確保や、産科など各診療科の充実をはじめ、最新の医療機器の整備や、電子カルテ等の医療情報システムの導入による診療の迅速化など、市民の安心をしっかりと支えてまいります。

また、医療を核とし、保健・医療・福祉の各分野が情報を共有しながら、個々のライフスタイルに応じた、切れ目のないサービスが提供できる「安心しあわせプラン」を、地域医療再生の大きな柱のひとつとして推進してまいりたいと考えております。

さらに、依然として続く厳しい社会経済状況の中、仕事と子育ての両立の難しさや、子育てに伴う経済的負担の重さは、私も身をもって経験しております。こうした課題を少しでも解消するため、中学生までの医療費を無料化するとともに、ファミリーサポートセンターを開設するなど、子育てに対する不安や負担を軽減し、最適な環境の中で、次代を担う子どもたちを育む取組を一層進めてまいります。

障害者福祉につきましては、個々の状況に応じたサポート体制を推進するとともに、福祉団体や経済界との連携を図り、地域社会の一員として自立した生活ができる取組を進めてまいります。


第二は、地域の活力を支える「力強い産業のある街づくり」です。

この地域の恵まれた資源を活かし、先人達が営々と築き上げてきた本市の基幹産業である農林水産業は、今日の紋別市の繁栄をもたらしてくれました。私たちは、この素晴らしい産業を守り、後世に引き継ぎ、一層発展させていかなければなりません。

しかし、TPP(環太平洋パートナーシップ)協定参加による貿易の自由化は、農業をはじめとする本市の基幹産業に大変大きな影響を及ぼし、地域社会の崩壊にもつながりかねません。私は、市内のみならず、オホーツク管内の関係団体等と一丸となり、TPP協定への参加反対の立場を貫いてまいります。
また、地球規模で変わりつつある環境の変化や不安定な経済情勢など、時代の大きな変化に「負けない」強靭な産業づくりを、地域と一体となって進めてまいります。

農業につきましては、農家の高齢化や担い手の不足と、これらに伴う耕作放棄地の増加などが懸念されておりますが、地域の意欲ある経営体による農地の集積をはじめ、農業生産基盤の一層の整備や、新規就農者や担い手を確保しやすい経営体制の構築など、足腰の強い農業づくりを進めてまいります。

林業につきましては、森林の持つ公益的機能を最大限発揮させながら、認証森林を拡大させるとともに、国内最大の森林認証面積を誇るこの地域の優位性を活かし、認証材の利用促進、消費拡大の取組を推進してまいります。また、路網整備を進める他、最新鋭の林業機械の導入を促進するなど、林業経営のコスト低減に向けた取組を支援してまいります。

水産都市として、水産業及び水産加工業の発展は、まちの大きな活力となっています。
本市におきましては、ホタテ漁やサケマス定置網漁をはじめ、資源管理型漁業が進められておりますが、作業の一層の効率性を高めるため、ホタテ協業船の更新に支援をする他、港湾計画を変更し、漁業者の使いやすい港づくりを進めるなど、水産業の一層の振興を図ってまいります。

また、紋別産のホタテは、漁獲から販売に至るまで、厳しい安全・品質規格に適合する製品として認められています。今後、安全基準が一番厳しいと言われる欧州などへの販路拡大も期待されておりますことから、対EUハサップ(HACCP)取得に向けた取組についても支援してまいります。
さらに、水揚げした水産物の鮮度保持に不可欠な氷を製造する、新しい製氷工場の建設に支援する他、地球環境の保全に着目し、冷凍冷蔵施設の脱フロン対策を支援する制度の創設を検討するなど、水産加工業の振興に努めてまいります。

先般、住友林業による国内最大級となる木質バイオマス発電所の建設計画が報道されました。地域で3年ほど前から、主燃料となる林地残材の賦存量調査などを行い、進められてきた巨大プロジェクトであります。
発電所建設による雇用増はもとより、木質チップの製造に未利用間伐材や林地残材などを活用するため、森林の育成環境を向上させ、持続可能な森林経営に寄与することができる他、補助燃料として利用する石炭やヤシガラの運搬による紋別港の利用拡大、林産業、輸送など関連産業の振興、さらには豊富な排熱を利用した新たな産業おこしにつなげていくなど、まちの新しいシンボルとして、また、地域活性化の起爆剤として、その実現に向けしっかりと取り組んでまいります。


第三に、市民が集い、笑い声や笑顔が広がる「賑わいあふれる街づくり」です。

中心市街地の再生につきましては、先般、「暮らして元気 歩いて楽しい ふれあいの街」を今後のまちづくりの目指すべき将来像とする「まちづくりビジョン」を策定いたしました。
「楽しい、やさしい、つながり」をキーワードとし、「だれもが安心・快適に暮らせる環境づくり」、「魅力的で賑わいのある交流空間づくり」、「楽しく回遊できる空間づくり」の3つの基本方針に沿い、すぐできるものはスピード感を持ち、中長期的なものは、環境を整えながら、計画的に取り組んでまいります。

また、個々の店舗が独立して並ぶ従来型の商店街ではなく、中心街をいくつかのブロックに分け、それぞれ特徴を持たせた空間づくりを進めていくため、地権者とも話し合い、公共的な施設の中心部への誘導について検討するなど、ビジョン推進会議やまちづくりワークショップを開催し、地域の皆さんとともに、具体化に向けた取組を進めてまいります。

本市の人口は、昭和37年の4万2千人台をピークに年々減少し、現在では、2万4千人台を辛うじて保っている状態であります。日本全体が人口減少局面に入る中、これから地域を活性化させるためには、交流人口を増やしていくことが必要となります。

このため、紋別観光の中核を担うガリヤ地区の再生を目指し、オホーツクタワーや周辺施設のハード・ソフト全般にわたるリニューアルの検討を進めるとともに、道立流氷科学センターの施設の充実についても北海道に要請してまいります。また、ラベンダーを活用した「花観光」や、上川・層雲峡エリアと一体となった「シーニックバイウェイ」の取組により広域観光を推進するなど、観光地としての魅力を高め、交流人口の拡大に努めてまいります。

スポーツ合宿や音楽合宿は、航空路線の利用や市内経済への効果も大きいことから、引き続き、大学、実業団などの合宿の適地として定着できるよう取り組んでまいります。

オホーツク紋別空港に就航する路線につきましては、「地域を支える航空路線」として、引き続き圏域町村と連携を図りながら、東京直行便の通年運航に向け、あらゆる手立てを講じてまいります。


第四に、未来を担う子どもたちをはじめ、市民の皆さんが「学び合い、夢を育む街づくり」です。

核家族化の進行や地域のつながりの希薄化など、子どもたちを取り巻く環境が変化し、地域の教育力が低下する中、学校現場では、学力の低下やいじめ問題など、解決の難しい様々な課題を抱えております。

本市におきましても、学力の向上対策をはじめ、社会力、人間関係力の形成や、目標を持って学び続ける子どもの育成が重要な課題であり、これらを解決していくため、学校、家庭、地域が連携し、まち全体で、子どもたちを育てていく教育支援体制を築いていくことが必要となっております。

このため、「子ども夢UPプラン」を作成し、子ども未来塾や放課後外国語講座を開催するなど、夢を持ち、将来の目標に向かって自ら学ぶ子どもたちを支える環境づくりを進めてまいります。

また、小学校学習サポーターを配置するなど、「確かな学力」を身につける学校教育の充実に努めるとともに、子どもたちの「豊かな心」を育む、学校、家庭、地域が連携した体験学習などに取り組んでまいります。

さらに、市民の皆さんの「学ぶ」活動を応援できるよう、「いつでも、どこでも、だれでも、そしていつまでも」学べることを生涯学習の基本目標として、青少年の研修施設である「オホーツク青年の家」の機能を高め、地域交流や総合学習の場など様々な活用ができる「総合研修センター」として再整備するなど、年代や生活スタイルに応じた豊かな市民生活を送ることができる環境づくりを進めてまいります。


そして第五に、「市民との協働を進める街づくり」です。

地域の輝きを高め、それぞれの状況に応じたまちづくりを進めていくためには、市民と行政が情報を共有し、お互いに知恵を出し合いながら、様々な課題にともに取り組んでいくことが必要です。
また、市民の皆さんが持つ潜在力や資源を活用した、きめ細やかで柔軟な取組が、まちづくりの大きな推進力となっております。

こうした市民が主体となった取組を一層進めていくことができるよう、これまでの支援制度では対象とならなかった比較的小規模な取組や、経費などの関係で立ち上がりに不安があった取組、年度の途中で必要になった取組などを、機動的に支援する補助制度を創設するなど、市民の皆さんの創意と工夫を凝らした活動を幅広く後押ししてまいります。

また、各種審議会、懇談会の場や、市長への手紙などの様々な機会を活用し、丹念に市民の声を市政に反映できるよう努めるとともに、広報誌やホームページの充実をはじめ、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの活用など、より分かりやすい市政情報の提供に努め、市民の皆さんとの情報の共有化を一層進めてまいります。

さらに、市役所本庁窓口で住民票などの交付を受けることが不便な地区にお住まいの方々の利便性の向上を図るため、近くの市の公共施設等で受け取りができるようにするなど、交付窓口の拡充について検討してまいります。


以上、市政執行に当たっての基本的な考え方などについて申し上げましたが、こうした取組を着実に進めていくためには、これを担う「人づくり」が重要であると考えております。

人づくりは、「未来」への大切な投資であり、「まちづくり」を支える大きな力となるものであります。
紋別の将来を担う子どもたちの教育はもとより、産業やまちづくりのリーダー、後継者など地域を支える若者たちの育成、そしてまた、発想力に富み、機動的に行動する市役所職員の市民支援能力の向上など、これからの人材育成に十分力を注いでまいります。

先行きが不透明な時代の中、私は、今まさに、北海道が、オホーツクが、そしてこの紋別が、日本の「希望の地」になるものと確信しております。

紋別の進むべき道筋をしっかりと見定め、第5次総合計画に掲げる「流氷と大地の恵みを活かし、人が輝き躍動するまち、紋別」という都市像の実現に向け、市民の皆さんとともに、知恵を出し合い、汗を流し、力を合わせ、ひとつずつ歩みを進め、未来を切り拓いてまいりたいと考えておりますので、引き続き、議員の皆さん、市民の皆さんのご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げ、私の所信表明といたします。

紋別市役所
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