○紋別市飼料作物生産振興対策事業実施要領
昭和50年6月10日
訓令第2号
(目的)
第1条 最近における飼料用穀物の国際的な需給のひっ迫に対処して、酪農畜産経営の安定を図るためには、飼料自給度の急速な向上を図ることが必要であるので、飼料作物の集団的生産組織を育成しつつ、飼料作付面積の増加に応じて飼料作物生産振興奨励補助金(以下「奨励補助金」という。)を交付する等の措置を講じ、飼料作物の増産体制を総合的に整備することを目的とする。
(対象飼料作物の範囲及び区分)
第2条 この事業で対象とする作物は、次に定める永年作物、夏作物及び冬作物とする。
1 永年作物
オーチヤードグラス、チモシー、トールフエスク、アカフロバー、シロクローバ、ラジノクローバ、アルフアルフア、その他の作物(市長が特に必要と認め別に定める飼料作物)の単播又は混播とする。
2 夏作物
青刈トウモロコシ、春播き青刈エンバク、春播き飼料用カブ、飼料用ビート、その他作物(市長が特に必要と認め別に定める飼料作物)の単播又は混播とする。
3 冬作物
秋播き青刈ライ麦、秋播き飼料用カブ、その他の作物(市長が特に必要と認め別に定める飼料作物)の単播又は混播とする。
(事業の内容)
第3条 この事業は、集団的な飼料作物作付けの推進を図るための次の事業とする。
1 飼料作物生産振興奨励事業
生産集団が、紋別市飼料作物生産振興計画に即し、飼料作物作付けの促進及び定着化を図る事業とする。
2 飼料作物生産振興対策指導事業
(1) 市指導推進事業
紋別市が飼料作物生産振興計画の策定及び第1項の事業を円滑に実施するため、農業委員会、農業協同組合等の協力を得て生産集団の育成、飼料作物の作付けの推進指導並びに飼料作物作付けの確認を行う事業とする。
(2) 農業団体指導推進事業
農業団体が全国農業団体と連絡協調しつつ、道又は紋別市の行う指導に対する協力及び農業者等への指導を行う事業とする。
(事業主体)
第4条 1 飼料作物生産振興奨励事業
(1) 農業者の組織する団体
2 飼料作物生産振興対策指導事業
(1) 紋別市
(2) 農業団体
(飼料作物生産振興計画)
第5条 1 飼料作物生産振興実施計画の策定
(1) 実施計画の策定は、次に掲げる事項を記載するものとし、その計画書及び協議書の様式は、それぞれ別記第1号及び第2号様式によるものとする。
ア 生産集団ごとの前年度における飼料作物作付状況
イ 生産集団ごとの飼料作物の当該年度における作付計画
(2) 生産集団は、実施計画を定めた場合は別記第3号様式により、実施計画に関する報告書を当該年度の4月12日までに市長に提出し、市長は、これをとりまとめの上支庁に報告するものとする。
第6条 奨励補助金の交付対象生産集団の要件
1 生産集団の態様
(1) 飼料作物の栽培、収穫、調整及び利用の全部又は一部(栽培又は利用のみを目的とする場合には市長が、当該集団において特に適当と認める場合に限る。以下第2号において同じ。)を機械又は施設の共同利用によって行う農業者の集団
(2) 飼料作物の栽培、収穫、調整及び利用の全部又は一部を契約に基づき、共同作業により行う農業者の集団
(3) 飼料作物の栽培、収穫及び調整の全部又は一部(栽培のみを目的とする場合には、市長が当該集団において特に適当と認める場合に限る。)を受託又は委託している農業者の集団(実質的に自給飼料生産の担い手となる集団に限る。)
(4) 市、農業委員会又は農業協同組合のあっせん等による期間借地その他の土地集積により飼料作物の生産を行う農業者の集団
(5) 農業協同組合のあっせん等により畜産農家と契約を締結して、又は農業協同組合との契約により飼料作物の生産を行う農業者の集団
2 組織の要件
生産集団は、農業協同組合、農業生産法人並びに代表者を定め及び組織、運営についての規約の定めがある農業者の組織する団体であること。
3 作付面積の要件
生産集団に係る当該年度における飼料作物作付面積(永年作物、夏作物及び冬作物の作付面積の合計面積とし、冬作物にあっては、原則として、当該年度の4月1日現在の作付面積、永年作物及び夏作物にあっては、原則として、当該年度の8月1日現在の作付面積とする。)が、おおむね15ヘクタール以上であって、かつ、前年度より1ヘクタール以上の増加作付面積(その算出に当っては第4項に定める新規農用地造成面積を除くものとする。)があること。
4 新規農用地造成面積の定義
第3項における「新規農用地造成面積」とは、未墾地から新規造成を目的とした国の補助事業によって前年度若しくは当該年度に事業を完了した草地造成地の面積又は、当該補助事業による農用地造成の完了に伴い、当該新規農用地に前年度若しくは当該年度に新たに飼料作物の作付をした面積をいう。
第7条 奨励補助金の交付等
2 飼料作物生産振興奨励補助金の交付のための確認方法
(2) 当該生産集団が第6条第2項に示す集団である場合、農業協同組合以外の法人にあっては、法人登記簿、その他の団体にあっては、規約及び代表者が明らかとなる書類により確認する。
(3) 当該生産集団に係る当該年度の飼料作物の作物区分ごとの作付面積の確認については、飼料作物の特性、立毛状態、及び作物の区分が判明できる時期(原則として、冬作物にあっては当該年度の4月1日前後の時期、永年作物及び夏作物にあっては当該年度の8月1日前後の時期)における現地見廻り及び作付ほ場の面積が明らかとなる不動産登記簿、固定資産課税台帳、土地台帳、農業共済細目書、占用許可書、期間借地に係る契約書、等の書類により確認する。
3 奨励補助金の算定方法
奨励補助金の額は、生産集団ごとに増加作付面積に応じ10アール当たり、永年作物にあっては7,500円、夏作物にあっては6,500円、冬作物にあっては5,500円を基礎とし、当該額の算定方法及び当該額の算定基礎となる飼料作物作付増加面積の算定方法については、次の各号によるものとする。
(1) 生産集団ごとの作物区分ごとの飼料、作物作付増加面積の算定は、第2項第3号により確認された当該年度の作物区分ごとの作付面積(前年度の作付面積が確認されている当該年度の構成員(当該生産集団に委託して飼料作物の生産を行う農業者を含む。以下同じ。)に係る作付面積に限る。)から前年度と同様にして確認された作物区分ごとの作付面積(当該年度の構成員に係る前年度の作付面積に限る。)を差引て行うものとする。この場合において、差し引た面積が少ない場合は減少面積として取扱うものとする。
(2) 昭和49年度における前年度の作付面積は、第5条第1項第1号により調査をした作付面積とする。
(3) 災害又は本人の意思に基づかない事由により、第2項第3号に定めた時期に作付けされておらず、かつ作業日誌等により播種したことが確認されなかった場合には、当該年度の作付面積に算入することはできないものとする。
(4) 奨励補助金の額の算定方法は、別表1のとおりとする。
第8条 助成
1 補助金の交付の申請
補助金の交付を受けようとする者は、別記第4号様式の補助金交付申請書を市長の定める日までに市長に提出しなければならない。
2 補助金の交付の決定
市長は、前項の補助金交付申請書を受理したときは、その内容を審査し補助金を交付すべきものと認めたときは、次に掲げる条件を附して、速かに当該申請者に補助金の交付の決定を行うものとする。
(1) 次に掲げる補助事業の内容を変更しようとするときは、あらかじめ市長の承認を受けること。
ア 事業主体の変更
イ 補助金の額の増減
(2) 補助事業を中止し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ市長の承認を受けること。
(3) 補助事業が予定期間内に完了しない場合又は補助事業の遂行が困難となった場合においては、速かに市長に報告して、その指示を受けること。
(4) 飼料作物生産振興対策事業実施要領を遵守すること。
3 事業計画の変更
(2) 市長は前号に掲げる申請書を受理したときは、その内容を審査し、補助事業に適合すると認めたときは、速かに補助金の変更の承認を行うものとする。
(3) 市長は前号に掲げる規定による承認をしようとする場合においては、あらかじめ支庁長に協議するものとする。
4 補助金の概算払
(1) 補助金の交付決定を受けた補助事業者が補助金の概算払を受けようとするときは、別記第6号様式の補助金概算払申請書を市長に提出しなければならない。
(2) 市長は前号に掲げる申請書を受理したときは、その内容を審査し、概算払をする必要があると認めたときは、当該概算払いの決定をし、その旨を当該補助事業者に通知するものとする。
5 状況報告
(1) 補助事業者は、補助金の交付の決定に係る年度の10月31日現在における補助事業の遂行状況に関し、別記第7号様式の遂行状況報告書を作成し、当該年度の11月8日までに市長に提出するものとする。
(2) 市長は前号に掲げる報告書を受理したときは、これをとりまとめの上支庁長に報告するものとする。
6 実績報告
補助事業者は、補助事業が完了したときは、速かに別記第8号様式の事業実績報告書を市長に提出しなければならない。
7 補助金の額の確定
市長は、前項に掲げる実績報告書を受理したときは、当該職員に事務検査を行わせ、交付すべき補助金の額を確定し、当該補助事業者に通知するものとする。
附則
この要領は、公布の日から施行する。
別表1
飼料作物生産振興奨励補助金交付額の算定方法(生産集団ごと)
区分 | 算定方法 | 備考 |
永年作物、夏作物及び冬作物のいずれの作物とも作付面積が増加している場合 | 交付すべき奨励補助金の額 =αA+βB+γC (ただし、A、B、Cはそれぞれ1アール未満を切り捨てて算出する。) | A:永年作物の作付増加面積 B:夏作物の作付増加面積 C:冬作物の作付増加面積 α:永年作物の10アール当たり奨励補助金単価 β:夏作物の10アール当たり奨励補助金単価 γ:冬作物の10アール当たり奨励補助金単価 X:永年作物の作付減少面積 Y:夏作物の作付減少面積 Z:冬作物の作付減少面積 |
永年作物、夏作物又は冬作物のいずれか1作物の作付面積が減少している場合 | 交付すべき奨励補助金の額 =(αA+βB)×(A+B-Z)÷(A+B) 又は=(αA+γC)×(A+C-Y)÷(A+C) 又は=(βB+γC)×(B+C-X)÷(B+C) (ただし、A、B、Cはそれぞれ1アール未満を切り捨て、かつ算出される総額の10円未満を切り捨てて算出する。) | |
永年作物、夏作物又は冬作物のうちいずれか2作物の作付面積が減少している場合 | 交付すべき奨励補助金の額 =α(A-Y-Z) 又は=β(B-X-Z) 又は=γ(C-X-Y) (ただし、A-Y-Z、B-X-Z、C-X-Yはそれぞれ1アール未満を切り捨てて算出する。) |