TOP > 市政情報 > 市政執行方針

市政執行方針

市政執行方針(平成29年第1回紋別市議会定例会)

 私は、平成17年6月に市長に就任して以来、まもなく12年が経とうとしております。

 この間、私は、市民の皆さん一人ひとりが、いつまでも安心と誇りを持って暮らせる街にすること、そして、未来への夢と希望を抱くことのできる確かな基盤をつくり、自信を持って、わたしたちの子や孫たちへ、「ふるさと紋別」を受け継いでいくことを目指し、これまで、地域医療、中心市街地、観光の「3つの再生」をはじめ、まちの活力を支える産業基盤の強化、医療、福祉、子育て支援などの安心な生活環境の確保、そして、将来を担う子どもたちの可能性を育む教育環境の充実などに、全力で取り組んでまいりました。

 また、市長という職責を通じて、多くを学び、様々な経験を積み重ねることができたこと、そして、本市の持続的な発展に向けて、議員の皆さん並びに市民の皆さんと、共に考え、共に汗を流しながら歩んで来られたことを、感慨深く感じておりますとともに、これまでの深いご理解と温かいご支援に対し、改めまして、衷心より感謝申し上げる次第であります。

 昨年は、産業分野では、「木質バイオマス発電所」が本格的に稼働し、いよいよ林業・林産業の活性化と環境の保全が、共に進展する「紋別モデル」の実現へと確実に動き出したことをはじめ、農業及び漁業におきましても、災害による影響は否めないものの、これまでの生産基盤の強化や収益力向上に向けた計画的な施策展開により、他地域に負けない足腰の強い産業へと着実に成長していると感じております。

 また、福祉分野では、地域の子どもたちの健やかな成長と安全・安心な子育て環境を確保するため、「上渚滑児童館」の移転開設を行うとともに、障害者の就労と市内定着の促進に向け、障害者就労支援事業所である「植物工場」の建設が完了し、新年度早々には運営が開始される予定であります。

 教育分野では、北海道日本ハムファイターズの元選手を市職員として採用し、紋別高校の飛躍の原動力となり、将来への期待を市民の皆さんとともに共有することができました。
 また、この春には、衛生管理や食物アレルギー対応を強化した「学校給食センター」が運営を開始し、子どもたちへの安心な給食の提供体制が整い、今後の食育の推進にも弾みがつくと感じております。

 さらに、重点課題と位置づけております「3つの再生」におきましては、医療では広域紋別病院と連携し、整形外科などにおける常勤医師の増員や医師住宅の整備、中心市街地では更なるまちなか居住の推進に向け、借上公営住宅や道営住宅に続き、直接建設による市営住宅の整備に着手、観光では東京直行便において過去最高となる搭乗者数7万2千人を達成し、外国人観光客を含めた更なる搭乗者の確保に努めているほか、オホーツクタワー建設後、初となる大規模リニューアルを実施いたしました。

 これらの取組は、一つ一つが、本市発展の歴史の1ページとして、刻まれております。

 しかしながら、急速に進展する少子高齢化や若年層を中心とする大都市圏への人口流出、先行き不透明な経済情勢や医療問題など、本市は、引き続き、様々な課題を抱える中、依然として、将来への不安を拭いきれない切実な思いを市民の皆さんが抱いていると感じており、私の目指すまちづくりの取組は、未だ道半ばであると認識しております。

 今まさに、中長期的な展望のもと、将来にわたる「産業の持続的な発展」、このまちに暮らす人々の「安心な暮らしと快適な生活環境の確保」、若い世代や次代を担う子どもたちが「未来への希望」を抱くことのできるまちづくりを進めるため、明確な目標と着実な施策の実行が求められております。

 そのような中、「3つの再生」は、新たな取組の段階へ移行する時期に来ており、また、緒についたばかりの地方創生の取組は、本格始動が急務であります。

 本市を持続可能な発展軌道へと確実に乗せていくためには、更なる取組の強化とスピードが必要であり、立ち止まることは許されません。

 私は、市民の皆さんが心豊かに、幸せを実感できる紋別市を築いていくため、これまで以上に持てる力の全てを市政の場に投じ、決して初心を忘れることなく、新たな決意をもって、本市の進むべき道筋をしっかりと見定め、確かな未来への歩みを進めてまいりますので、皆さんの更なるご理解とご協力をお願い申し上げます。

 以下、平成29年度の主要施策の概要につきまして、第5次紋別市総合計画のまちづくりの基本目標に沿って、申し上げます。

第一に、「確かな産業を育てるまちづくり」であります。

 日々、目まぐるしく変貌する国際情勢や先行き不透明な国内経済、度重なる自然災害など、市内産業は、幾多の困難にさらされながらも、その試練を乗り越え、海、山、大地からの豊かな恵みを受けて、第一次産業を中心に、力強い原動力として、市民の暮らしとまちの発展を支えています。
 先行き不透明な時代にあるからこそ、社会的、経済的な外的要因に決して屈することなく、まちの活力を確実に将来へとつないでいくことのできる、更なる産業競争力の強化が必要であります。
 今後とも、地域の強みや特性を最大限に活かすとともに、産業界や大学・研究機関との連携協力体制を強めながら、農林水産業や観光産業など、幅広く産業振興に努めてまいります。

 農業につきましては、生産基盤の強化や収益力の向上に資する施設整備への支援を拡充するとともに、野生鳥獣による農作物被害などに対応するため、担い手不足が深刻化している狩猟技術者の養成に支援するほか、「小向地区営農用水」の整備、「八十士地区農業用排水路河口施設」の改修にそれぞれ着手するなど、農業経営の強化や農村地域における良好な生活環境の確保の取組を進めてまいります。

 林業につきましては、木質バイオマス発電所の本格稼働を踏まえ、低コストで効率的な林地未利用材の収集運搬体制の確立に努めるとともに、本市の森林認証が国際相互認証になったことを契機に、国内はもとより、海外も視野に入れた森林認証材の利用促進を一層推進するなど、国が示す林業・林産業の成長産業化に向け、官民一体となり取り組んでまいります。

 漁業・水産加工業につきましては、湖内漁場環境の悪化を防止し、水産資源の養殖環境の保全に向け、「コムケ湖導流堤」の改修に着手するとともに、主力魚種であるホタテを補完する新たな漁業資源として、紋別漁業協同組合と連携・協力し、ナマコの増養殖試験に取り組むほか、道立水産試験場や北海道大学大学院水産科学研究院などと連携し、新たな水産資源の開発等に積極的に取り組むなど、将来を見据え、水産業の安定化を推進してまいります。
 また、低気圧被害により加工原料の入手が困難となっている加工業者に対して、引き続き、原料移送費の一部を助成してまいります。

 商業等につきましては、新規創業や新たな経営展開を目指す意欲のある商業者等を支援するため、金融機関や商工会議所などと連携し、商業者ニーズに応じた適切な経営支援に取り組むほか、後継者の不在等に悩む企業などの事業承継を推進するため、関係機関との情報共有や適切な支援に努めてまいります。

 中心市街地につきましては、「まちなか市営住宅」の2棟目の調査設計に着手するとともに、まちなかで生活することによる利便性や安心感を実感できるよう、既にまちなか住宅に居住されている方や地域の皆さんのご意見を伺い、今後の「まちなか市営住宅」並びに「まちなか再生」の整備手法に反映させてまいります。
 また、「まちなかラベンダーガーデン」につきましては、民間団体等の知恵と行動力を活かしつつ、多世代の人々が自然に集いたくなるよう、ハードとソフトの両面を見据えた事業展開を進めてまいります。

 観光につきましては、アジア諸国の経済発展や訪日外国人の飛躍的な増加に伴い、本市を訪れる外国人観光客の増加につながるなど、市内経済にも確実に好影響をもたらしております。
 時代の潮流を的確に捉え、チャンスを逃すことのないよう、引き続き、全日空や旅行業界との連携のもと、攻めの姿勢で、国内外の観光客誘致活動を積極的に展開するとともに、官民一体の連携組織「紋別観光戦略委員会」を新たに設立し、着地型観光商品の開発やプロモーション活動を推進するほか、海洋交流館の施設機能や利便性の向上を図るなど、国内はもとより、台湾、香港、東南アジア諸国などを含めた観光客の増加による地域経済の活性化の流れを更に加速させてまいります。
 併せて、遠紋広域生活圏における空の玄関口として、観光はもとより、医療や産業など、あらゆる面において、極めて重要な役割を担う東京直行便を大切に守り育てるため、年間搭乗者数7万8千人の目標を掲げ、首都圏でのプロモーション活動の強化や遠紋地域8市町村連携による航空運賃助成制度を継続するなど、搭乗者数の増加と路線の維持・拡大に努めてまいります。

 雇用につきましては、少子化や若年層の大都市への流出などに伴い、農林水産業をはじめ、医療、福祉など、様々な業種において、人手不足が深刻化していることから、引き続き、大都市圏などからのUIターン促進に向けて、首都圏での「ふるさと回帰フェア」への参加や、雇用開発推進員による帰省時期に合わせた個別相談会の実施に積極的に取り組むとともに、不足している資格者を養成するための助成制度を継続するなど、企業経営の安定化に資するため、人材の確保と育成の取り組みを推進してまいります。

第二に、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」であります。

 広域紋別病院の移転開院から2年が経ち、新たな常勤医師の配置や医療設備の充実などに伴い、診療機能は着実に向上しております。
 しかしながら、地域の医療需要に対応するには、これまで以上に診療体制を充実・強化することが必要であり、常勤医師や看護師など、更なる医療従事者の確保が不可欠であります。
 地域医療の再生は、市民の皆さんの安心な暮らしを支える原点であり、子育て支援や高齢者・障害者福祉の充実をはじめ、健全な産業・経済活動を支えるうえでも、その根幹を成すものであり、私の最大の政治課題であります。
 今後とも、広域紋別病院との連携を一層密にし、医療従事者の確保など、診療体制の充実・強化に向けて、最大限の努力を傾注してまいります。

 地域福祉につきましては、生活困窮者や引きこもりがちな若者など、多種多様な世帯が抱える日常生活上の様々な課題に対応するため、「生活自立支援サポートセンター」を中心に、市内外の福祉関係機関と連携しながら、包括的・継続的な相談支援の充実に取り組んでまいります。
 また、一人暮らしの高齢者や認知症高齢者が増加する中、今後益々、成年後見制度の需要の高まりが予想されますことから、弁護士などの専門家や社会福祉協議会、地域包括支援センターなど、関係機関の協力を得ながら、「成年後見センター」の設置に向けて、協議を進めてまいります。

 子育て支援・少子化対策につきましては、子どもを生み育てたいと願う子育て世代を支援するため、不妊治療に係る経済的支援を拡充するとともに、多様な保育ニーズに対応するため、市立保育所や認定子ども園の利便性の向上並びに里親によるショートステイ事業に取り組むほか、子育て支援センターや保健師による育児支援の充実と育児不安の解消に努めるなど、今後とも、子育てしやすい環境づくりを推進してまいります。

 障害者福祉につきましては、安定的な地域生活を確保するため、障害者就労移行支援事業所の運営に対する新たな支援制度を創設するとともに、障害者自立支援協議会において就労支援部会を設置し、市内の特別支援学校や福祉関係機関との連携・協力体制を強化するなど、障害者の居住と就労の場の拡充に向けた取組を一層推進してまいります。

 高齢者福祉につきましては、良質な在宅福祉サービスの機能を確保するため、さいわいデイサービスセンターに設置する車椅子浴槽を更新するほか、一人暮らしの高齢者の見守り体制の強化に向けて、民間事業者と連携協定を締結するなど、積極的に取り組んでまいります。

 保健・健康づくりにつきましては、乳幼児から高齢者までの各層各世帯に対する保健・栄養指導をはじめ、市民団体や学校などとも連携した食育の取組を適切かつ効果的に推進するなど、市民の健康増進に努めてまいります。

 医療につきましては、医療従事者の確保対策として、北海道に対して、道立紋別高等看護学院の早期の移転建替を強く要請するほか、広域紋別病院と連携し、医師住宅に加え、新たに看護師住宅の整備を進めてまいります。
 また、救急医療については、引き続き、休日夜間急病センターの安定的な運営を確保し、広域紋別病院と共に医療提供体制の充実に努めてまいります。
 さらに、「ふるさと融資制度」を活用し、市内民間病院の改築事業に係る資金の一部を無利子貸付けするとともに、貸付けに係る保証料の補助を行うなど、市内の医療環境の向上につながる取組を支援してまいります。

 国民健康保険事業につきましては、安定的な運営を図るべく、平成30年度から実施される国保制度の都道府県化への準備のほか、税の軽減制度を拡充し、低所得者への負担軽減にも配慮した事業運営を進めてまいります。

 介護保険事業につきましては、介護予防事業として、市内の元気な高齢者が活動主体となる「紋別市介護支援ボランティア事業」を創設し、高齢者自らの介護予防や生きがいづくりの促進に努めるとともに、認知症サポート医を確保し、認知症初期集中支援チームを設置することで、認知症の早期診断・早期対応に向けた支援体制を構築するほか、在宅医療と介護の切れ目のないサービス提供体制の整備を目指すなど、引き続き、地域包括ケアシステムの実現に向けた取組を推進してまいります。
 併せて、平成30年度を初年度とする第7期介護保険事業計画の策定に取り組んでまいります。

第三に、「快適な環境で暮らせるまちづくり」であります。

 市民が、安心して快適に生活するには、住宅や公園、道路、上下水道などの都市基盤を将来にわたり良好な環境に維持するとともに、災害への備えに日頃から万全を期すことが必要であり、今後とも、計画的な社会基盤整備等に努めてまいります。

 住環境につきましては、近年、維持管理が不適切な空き家、廃屋が増加し、生活環境や防犯上における悪影響が懸念されていることから、空き家の有効活用や除却など、総合的な空き家対策の実施に向け、「空き家等対策計画」を策定してまいります。
 また、市営住宅につきましては、渚滑6丁目団地の屋根及び外壁改修工事を実施するほか、大山町2丁目地区の住居表示を整備するなど、生活環境の改善と利便性向上を推進してまいります。

 市道につきましては、安全で円滑な交通の確保に向けて、劣化の著しい路線の改修等に引き続き取り組むとともに、「植物工場」に隣接する「元紋別第1号線」の改良舗装工事を実施するほか、老朽化が進む橋梁の機能保全を図るため、計画的な補修工事に努めてまいります。
 また、安定した除雪体制を維持するため、小型ロータリー除雪車を更新するなど、冬道の安全対策を進めてまいります。

 上水道につきましては、渚滑川取水口から花園浄水場までの導水管や配水管の計画的な改修に取り組むとともに、潮見配水池の計装設備を更新するほか、渚滑ポンプ場及び取水施設の耐震化に向けた詳細診断を行うなど、良質な水の安定的な供給に努めてまいります。

 下水道につきましては、アクアセンターにおける老朽設備の更新及び耐震化に向けた設計に取り組むとともに、北浜汚水中継ポンプ場の屋上防水工事を実施するほか、老朽管渠などの計画的な改修を行うなど、良好な水環境の保全に努めてまいります。

 防災につきましては、災害発生時における市民の避難生活に対応すべく、「紋別市備蓄計画」に基づき、食料や飲料水をはじめ、生活必需品などの防災備蓄品の充実に取り組むとともに、地域ぐるみによる防災力向上を図るため、引き続き、「自主防災組織」の結成を働きかけてまいります。

 消防につきましては、高層建築物に対する消火・救助活動の強化を図るため、地上40メートルの高さに対応可能な「はしご付き消防ポンプ自動車」を新たに導入するほか、消防団装備品の更新を計画的に進めるなど、市民の生命・財産を守るため、消防・救急体制の充実に一層努めてまいります。

 公園・緑地につきましては、市民の憩いの場である都市公園の安全かつ快適な環境の確保と、将来的な機能性の向上も視野に入れ、「公園施設長寿命化計画」を改訂し、今後、計画的な整備・改修を進めてまいります。

第四に、「いきいきと学び続けるまちづくり」であります。

 いつの時代も、未来を担う子どもたちが、夢の実現に向けて困難に立ち向かい、ひたむきに努力する姿は、何よりも尊いものであり、その努力の積み重ねは、一人ひとりの個性や可能性を伸ばし、忍耐力や他者を思いやる心を育み、やがて、地域を支えるかけがえのない原動力になるものと確信しております。
 私は、今を支える責任ある世代の一員として、子どもたちの可能性を育む教育環境に格差があってはならないと強く感じており、今後とも、幅広い視点や多様な手法を取り入れながら、子どもたちが、自ら意欲的に学び、豊かな心と健やかな体を育むことのできる環境づくりに、積極的に取り組んでまいります。

 義務教育につきましては、小中学校の課外活動や部活動における遠征費の補助を拡大するほか、学用品費等の負担が困難な世帯に対する就学援助制度における援助対象費目にクラブ活動費を追加するなど、経済的な理由により、子どもたちが希望する活動の機会が制限されることのないよう、支援内容を拡充してまいります。
 また、子どもたちの基礎学力の定着と向上を図るため、学習サポーターの効果的・効率的な活用を推進してまいります。

 特別支援教育につきましては、発達障害などについての知見を有する専門機関との連携体制を新たに構築し、「療育センター」の療育指導を強化するとともに、子どもたちの発育の状況や相談支援内容等を記載した「子育てサポートファイル」を有効に活用し、市内小中学校に通学する児童・生徒への特別支援の充実に努めるなど、障害のある子どもたちへの総合的な支援を推進してまいります。
 併せて、「療育センター」の施設機能の向上を図るべく、西紋町村との協議を行いながら、移転建替に向けた取組を進めてまいります。

 高等学校教育につきましては、子どもたちの将来に大きな影響力を持つ紋別高校は、地域の未来を担う人材育成の場としても、大変重要な役割を担い、本市にとって、なくてはならない教育機関であります。
 そのため、紋別高校の魅力がより一層増すよう、学校との連携のもと、学力向上、部活動強化、通学・生活支援などの各種施策を一体的に推進するとともに、昨年の野球部に続き、サッカー部の外部指導者として、「株式会社コンサドーレ」の職員を招聘するなど、西紋地域の拠点校として、生徒・保護者に選ばれる地元高校づくりを進めてまいります。

 生涯学習につきましては、すべての利用者が快適な施設空間の中で、多様な体験学習に取り組むことができるよう、本年3月末をもって閉校となる「元紋別小学校」を活用し、豊かな自然環境や周辺施設を活かした誰もが利用しやすいユニバーサルデザインの「(仮称)総合研修センター」として整備を進めてまいります。

 芸術・文化につきましては、国内最高峰の東京藝術大学をはじめとする著名な教授陣による「オホーツク音楽セミナー」を開催し、市民が優れた芸術に触れる機会を確保するとともに、音楽を通したまちづくりを推進する本市の取組が全国的に認知され、セミナー受講者の拡大と地域の活性化につながるよう、引き続き、取組を推進してまいります。

 スポーツ・レクリエーションにつきましては、昨年締結いたしました「北海道日本ハムファイターズ」並びに「株式会社コンサドーレ」との連携・相互交流協定に基づき、プロ野球イースタンリーグ公式戦の誘致をはじめ、プロ指導者による青少年向けスポーツ教室や講演会を開催するほか、スポーツ合宿により来紋する学生と児童・生徒との交流事業など、スポーツ指導を通じた青少年の健全育成や地域活性化に向けた取組を進めてまいります。

第五に、「オホーツクの個性を活かした交流のまちづくり」であります。

 近年、ライフスタイルの多様化や訪日外国人の飛躍的な増加などに伴い、国内・海外を問わず、滞在型観光や合宿、外国人技能実習など、様々な目的で本市を訪れる方々が増加しております。
 定住人口の減少に直面する中、これらの来訪者は地域の活力を支える大きな柱であり、更なる来訪者の拡大や地域への定着に向けて、取組を加速させることが重要であります。
 本市は、冷涼で穏やかな気候、雄大な自然環境、オホーツクの海や大地からの贈り物である豊かな食資源に恵まれ、自然災害も少なく、首都圏と直結する航空路線を有するなど、本市ならではの特性と強みがあります。
 これらを最大限に活かし、多様な視点や新たな発想により、本市ならではの「避暑地化」を目指すなど、地方創生の重点施策として、移住・交流人口の拡大に向けた取組を推進してまいります。

 オホーツクプログラムにつきましては、昨年、海洋交流館内に開設いたしました「オホーツク海洋研究室」や、各種研究機関との連携・協力のもと、気象・海象データの集積をはじめ、基幹産業である水産業の将来的な展望を見据え、新たな資源開発に向けた研究に取り組むなど、地域特性を活かした調査・研究活動を一層推進し、学術・研究面における本市の優位性・重要性を高めるとともに、その研究成果は、国・道などの関係機関に対して情報提供するほか、北方圏国際シンポジウムなどを通じて、市民や産業界などへ還元してまいります。

 国際交流につきましては、東南アジア地域から本市を訪れる技能実習生が急増する中、これらの地域との相互理解を深めることは、本市にとりましても大変重要であります。
 そのため、日本語や日本文化に高い関心を持つ東南アジア諸国などとの交流を推進し、相互理解と信頼関係を深めていくことを目指し、紋別高校とも連携した「ベトナム青少年短期留学受入事業」を新たに実施してまいります。
 また、ニューポート市からの青少年訪問団を受け入れるなど、引き続き、姉妹都市との親善交流に取り組んでまいります。

 移住・定住対策につきましては、避暑地化構想推進事業により、移住PRを含めたポスター・パンフレットやウェブサイトを新たに製作するとともに、「避暑地化宣言」を行うなど、首都圏を中心にプロモーション活動を展開するほか、受入体制の充実に向けて、お試し暮らし用住宅の拡充、富裕層向けに大山山頂園コテージを改修するなど、「避暑地紋別」の認知度向上と体験居住の促進に努めてまいります。
 また、本格的な避暑地化に向けて、別荘建設用地の選定や斡旋方法などについて、地元不動産業者などと協議を進めてまいります。

 港湾につきましては、安全性や衛生面にも配慮した港湾施設の整備に向けて、第2船溜西岸壁の老朽化対策や屋根付き防風施設の建設を進めるとともに、船舶の安全な係留を確保するため、中央船溜における防舷材の増設や係船柱の改良に取り組むなど、国と一体となって整備を推進してまいります。

 道路整備につきましては、高規格幹線道路旭川・紋別自動車道の「丸瀬布・瀬戸瀬間」が、今月中には開通する予定であり、「瀬戸瀬・遠軽間」につきましても、今後、数年のうちに、順次、開通となる見通しであるものの、「紋別・遠軽間」は、未だに計画区間のままであります。
 旭川・紋別自動車道は、道北・道央圏との物流や交流を促進する上で必要不可欠なものでありますことから、一日も早い全線開通に向け、早期の事業化と整備スピードの加速化について、国や関係機関に対して力強く要請活動を展開してまいります。

第六に、「市民が行動、参画するまちづくり」であります。

 私は、これまで、本市が抱える様々な課題の解決に向けて、市民の皆さんや民間企業、関係団体など、多くの方々と力を合わせ、取組を進めてまいりました。
 直面する課題を克服し、明るい未来を切り拓くためには、市民の皆さんの知恵と力を結集し、市民が一丸となって行動することが不可欠であると強く感じております。
 今後とも、多様な市民ニーズに応えうる行政サービスを提供するため、「市民と行政が一体となって、まちづくりを進める」という認識のもと、市民の皆さんとの課題の共有と相互理解により、更なる連携の強化を図り、協働によるまちづくりに努めてまいります。

 市民協働につきましては、引き続き、町内会などによる地域活動をはじめ、ホットランドオホーツクや北海道日本ハムファイターズ後援会、北方圏国際シンポジウム実行委員会や商業者団体などによる芸術文化やスポーツ、学術研究、産業振興といった様々な活動を積極的に支援し、市民の皆さんと共に、地域の安全・安心な生活環境づくりや賑わいの創出など、魅力と活力のあるまちづくりに向け、取組を進めてまいります。

 行財政運営につきましては、行政サービスの質の向上を図るべく、市職員の意識改革と能力開発に取り組むとともに、国・道をはじめ、学術研究機関や民間企業などとの連携強化及び人材交流を推進してまいります。
 また、将来にわたり安定的な行政サービスを確保するため、成果とコストを意識した運営に努めるとともに、公共施設の管理等につきましては、将来負担や人口規模を念頭に、中長期的な視点に基づき、整備、改修等に取り組んでまいります。

 次に、平成29年度紋別市各会計予算案について、ご説明申し上げます。

 はじめに一般会計でありますが、基金の活用や市債充当など、財源確保に努めましたが、なお、4億8,900万円が不足し、財政調整基金の繰入れで対応しなければならない、大変厳しい編成となったところであります。

 まず、経常的経費につきましては、裁量的経費の圧縮を図ったほか、公債費につきましては、8%の減となりましたが、学校給食運営費が公会計に移行したことによる経費の増、退職手当など給与費の増などにより、前年度に比較し、2.6%増の113億7,268万6千円となりました。

 また、政策的経費につきましては、前年度に比較して、2.4%増の72億5,303万1千円を計上いたしました。

 以上の結果、本年度の一般会計の予算規模は、前年度予算に比較して、4億5,699万7千円、2.5%増の186億2,571万7千円となりました。
 これに見合う財源といたしましては、

市税 28億6,309万3千円
地方譲与税 1億6,215万6千円
地方消費税交付金 4億5,320万1千円
地方交付税 66億円
分担金及び負担金 2億2,067万4千円
使用料及び手数料 4億1,638万円
国庫支出金 20億5,875万9千円
道支出金 11億3,289万8千円
財産収入 1億2,353万1千円
繰入金 7億4,209万5千円
市債 28億6,220万円
その他 9億9,073万円

 最初に、市税につきまして、個人市民税は、漁獲高の減少により漁業所得が減少となったことから、前年度予算に比較して、6.4%の減を見込んでおります。
 また、固定資産税につきましては、土地が、地価の下落を反映したことにより減となりますが、家屋、償却資産においては、木質バイオマス発電所の新規課税により増となることなどから、17.8%の増を見込み、市税総体では、前年度に比較して4.3%増の28億6,309万3千円を計上いたしました。
 次に、地方交付税につきましては、地方財政計画では、交付税財源が厳しい状況の中、前年度を下回る16兆3,298億円となっております。本市の普通交付税につきましては、国の算定指針を勘案して推計した結果、前年度算定額との比較では、4.5%減の57億円、また、特別交付税につきましては、前年同額の9億円と見込み、合わせて66億円を計上いたしました。

 次に、繰入金につきましては、財政調整基金など7億4,209万5千円を計上いたしました。

 次に、市債につきましては、建設事業等に充てる通常債のほか、地方交付税からの振替相当額として臨時財政対策債 4億4,380万円を合わせ、28億6,220万円を計上いたしました。

 一方、歳出につきましては、依然として厳しい財政環境にありますことから、前段申し上げました政策課題に着実に取り組むため、重点的かつ効率的な施策の展開に努めるべく編成をいたしました。

 次に、特別会計につきましては、八つの特別会計の総予算額は、61億7,609万5千円となり、前年度と比較して404万円、0.1%の増となりました。

 それぞれの特別会計の予算額につきましては、

国民健康保険事業特別会計 31億7,534万5千円
港湾埋立事業特別会計 8,518万4千円
簡易水道事業特別会計 1億972万4千円
交通災害共済事業特別会計 4,436万5千円
土地取得事業特別会計 4億7,772万3千円
営農飲雑用水道事業特別会計 3,777万円
介護保険事業特別会計 19億2,761万円
後期高齢者医療事業特別会計 3億1,837万4千円

となっております。

 その、主なものについて、ご説明いたします。

 最初に、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計におきましては、軽減額の判定所得の見直しや高額療養費の自己負担限度額の見直しを国の制度改正に合わせて行わせていただきます。

 次に、介護保険事業特別会計におきましては、第7期介護保険事業計画の策定にむけて安定的な事業運営に取り組んでまいります。

 以上、一般会計、特別会計を合わせた予算の総額は、248億181万2千円となり、前年度と比較し、4億6,103万7千円、1.9%の増となっております。

 最後に、公営企業会計であります。
 まず、水道事業予算につきましては、条文形式予算第3条の収益的支出予定額を7億4,875万3千円と計上し、これに対応する財源として、給水収益などで措置するとともに、予算第4条の資本的支出予定額を12億1,202万円と計上し、これに必要な財源として国庫補助金、企業債及び内部留保資金などで補てんすることとしたところであります。

 次に、下水道事業予算につきましては、条文形式予算第3条の収益的支出予定額を11億3,251万2千円と計上し、これに対応する財源として、下水道使用料及び一般会計負担金などで措置するとともに、予算第4条の資本的支出予定額を10億2,287万3千円と計上し、これに必要な財源として国庫補助金、企業債及び内部留保資金などで補てんすることとしたところであります。

 以上、平成29年度紋別市各会計予算案の大要について、ご説明申し上げました。

紋別市役所
〒094-8707 北海道紋別市幸町2丁目1番18号
TEL 0158-24-2111 / FAX 0158-24-6925